試合…勝ち負け…メンタル・トレーナーの立場から


 春から秋にかけて、我々の業界は試合シーズンです。
 門下生も、試合に出れば勝った負けたで一喜一憂します。
 でもね、試合や組手稽古等においての勝った負けたは、実際はあまり意味ないんです。
  要は、試合うことで自分の今のレベルを確認すること。これは昇級・昇段審査も同じです。それによって、自分の考え方や稽古内容に進歩が起きることが、一番 の目的なんです。ひいてはその感覚、つまり「自分で自分を見つめる」「自分の弱い面を認める」「自分の得意な部分を見つけて伸ばす」「皆と共生している、 繋がっている」が、人生観に迄つながってくれれば……が、私の望み。

 稽古も試合も経験の範疇です。
 人には、心身共に現状(今現在、今日現在の自分)を維持しようとする本能があります。
 本質の自分…潜在意識ですが、潜在意識は、例えば今現在の自分に病気があろうが、貧乏であろうが悩み事があろうが、その自分が正常なんだと信じています。ですから、今の自分を変えたいとは思っていません。と言うより、変えられたら困るんですね。
  これは私の研究している「PROUSION
(プラウシオン)」によって起こる好転反応も同じ。潜在意識にとっては病気を持っている自分が正常なんですから、血液循環が悪かろうが自律神経系にアンバランスがあろうが関係ありません。
 一般論的な「良い状態」「健康な状態」は自分ではありませんから、いわゆる 「治る」のは困るんです。ですから、脳
(顕在意識)が病気を治したくてPROUSIONを使い、その影響で生体バランスが整い始めると、別の脳(潜在意識)が「いやだー、変わりたくないー」と暴走します。だから、病気を治すにも、少しづつ潜在意識をなだめて「大丈夫だよ〜、ほらこっちの方が気持ちいいよ〜」と、慣らして行かなければならない場合が往々にしてあります。

 つまり、人間
(潜在意識)は自分の経験に無いことからは逃げようとしやすいものなんです。
 所謂オトナになる程、なまじっか意味の無い理性やら知性やらが固定概念を作りますから、尚更その負の生存欲求に陥りやすいものです。
 成長過程で負の条件反射を潜在意識に刷り込んでしまっていると、何か新しいことにチャレンジしなければならなくなった時、ネガティブ反応から考え、行動してしまうようになります。そして言い訳をし、「逃げ」ます。
 ま、なにしろこの「逃げ」は潜在意識レベルから起きているので、殆どの人は自分がそんな反応をしてい ることに気が付きませんけれど……。
 ですから、試合も稽古も、人生において新しい環境や経験に対して、「経験の無いことはしたくない」とか、 やってもいないウチから「負ける
(うまくいかない、失敗する)かもしれないからやめておこう」と思ってしまうネガティブな潜在意識の本能欲求に打ち勝つ為に、潜在意識にポジティブ反応を植え付けて、一歩踏み出す勇気を培うトレーニングなんですね。

 人との比較ではなく、自分としてのより良い人生、より落ち着いた人生、より充実した人生を得る為の稽古です。

 雑 記

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